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死ねない老人

ある雑誌をみると

"老後をどう生きるか?"という見出しと共に記事タイトルの"死ねない老人"という書籍の抜粋文が記載されていました。

要略すると

1961年に国民保険法が改正され、国民皆保険制度が整えられ

医療を受けるのは国民の当然の権利となり、"何かあれば病院へ""いざというときは病院へ"という国民の病院信仰が出来上がりました。

年齢やこれまでの治療経過などにかかわず、お年寄りに異常があれば慌てて救急車を呼んで病院へ。

意識のない状態で搬送されると

ほぼ自動的に心臓マッサージや人工呼吸が施されます。

それにより命を取り留めても、意識が戻らないまま人工呼吸装置によって生かされて植物人間状態となる方が多く、

運良く意識を取り戻しても気管に管を入れられ、お年寄りは口もきけず、チューブ交換のたびに苦しさに顔をゆがめる状態が続くケースもあります。

さらに運良く心拍や呼吸が自力でできるようになり、家族はホッとしますが、お腹に管を通して経管栄養をする胃ろうをするか否かを医師と家族の間で延々と話すことになります。

まさにこの状況が"死ねない老人を生み出しているのです。

この救急車に搬送される理由は主に3つあり

1つは

少しでも長生きをして欲しいという家族のその方への愛情から

2つめは

最近増えているパラサイト家族。(介護のため離職した方もいますが、そればかりがセラピストは理由ではない気がします)

その方の年金におんぶで抱っこ状態な方が、年金で生活しているため、その方が死んでは困るから、"死なせない"ため

90歳の倒れた方に対して

"うちのじいさんに何かあったらタダじゃおかないからな"と友人の医師に凄んだ方もいるそうです。

3つは

遠くの親戚問題

長く介護をしてきた人は長生きして欲しいと思いつつも、"もう十分がんばった、あとは本人の希望を叶えてあげたい"という気持ちに行き着くことが少なくありませんが

そうゆう心情に至った経緯やその方の苦労が見えない

実家から離れて暮らしている子供や田舎の親類などが、いよいよというときになって、やっぱり病院で治療を受けさせて欲しいと連れて行きます。

"まだ何か治療法があるはず"または親しくない親戚や親族が"病院に行かせないなんて世間体が悪い"とか主張するのです。

病院に連れて行く、行かない、

命を継続する延命をしない、する

で親族中が悪くなり、大きな亀裂を残す場合も多々あります。

以上が要略です。

私の家族中では親は元気ですが

延命しないというのをすでに決めています。

理由は

本人は

やられてる側は生きている心地がしないから嫌のと、負担をかけるから

私たちは

その変わり果てた姿を見たくないのと、望みがないのに虚しいからと、本人が希望しているから

です。

母が看護師だから行き着いた考えのか

下の本の影響かはわかりませんが、我が家では延命はしません😶🌱

神様のカルテシリーズは私の愛用書です。

夏目漱石を敬愛するあまり独特の話し方をする主人公が勤務する信州松本の"24時間、365日対応"の地域を医療を一端を担う病院とカメラマンの奥さんと2人の住まい御嶽荘を舞台に繰り広げる心温かいストーリーです。

キャラクターたちもその雰囲気も魅力してくれます😌🌿

1〜3、0巻が出ているうちの1巻目に延命治療についての作者の、主人公の気持ちが

担当のおばあちゃんが延命治療をせず自然のまま亡くなられたとき書かれています。

↓以下が抜粋した言葉です↓

ーーーーーーーーーー💭💭💭💭

"ただ感情的に「全ての治療を」と叫ぶのはエゴである。

患者本人の意思など存在せずただ家族や医療者たちの勝手なエゴだけが存在する。誰もがこのエゴを持っている。

(患者さんをみて)

本当にいつものごとく、穏やかな横顔。

ただ心臓を動かすためだけにそのひとつの命の形を打ち消し、チューブだらけの機械で埋め尽くす。

そんな無礼をけっして許さぬ「命の形」がそこに確かにあったのだ。

死にゆく人に可能な医療行為すべてを行う、ということが何を意味しているのか、人はもう少し真剣に考えなければならぬ。

ーーーーーーーーーー💭💭💭💭

私はこれを読んで

繋がれた姿を間近でみたわけでも

身内がなくなったのをみたわけでも(幼い頃ぼんやりと亡くなった祖父を記憶していまますが)

ないのですが

リアルに感じられて目に焼きつくようでした。

母が前より抜けてきた感じですら、その変化がズバズバ正論いう母と比べて年を悲しく感じてしまうのに

(今の母の方が親しみがあって好きです)

チューブに繋がれている姿は酷すぎてみてられません。

命の形のまま、ありのままで逝きたいし、逝きてもらいたいです。

人は医療を進歩させすぎて神さまが作り出した人間の命を無礼に扱ってしまっているともいえるのでしょうか。。

話は少しそれたかもしれませんが

医療が進歩してきましたが、ただ寿命を延ばすのは悲しみが続くだけなきあがします。

どうするべきかは家族で話し合っておいた方が良いのかもしれませんね。

またこんな記事もありました。

こんなに長生きするつもりじゃなかったからどうすれば良いかわからない。

今は100歳でもしっかりしている方がいる時代です。

老後は40歳あるかもしれないので、人生の半分第2の人生として生きれる時代ですね。

素敵ですが

このままでは、少々、かなり心配ですよね。

制度を、国が考えを変えないかぎり。

はたまた、

長生きすれば幸せという時代は終わったのかもしれません。

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